まだまだ蒸し暑い日が続きますがファッションの世界ではもう秋。小物から秋らしい色や素材に衣替えして、いち早く季節の先取りをするのもオシャレです。ところがこの革製品、私たちが思った以上に汚れていることが判明。しまう時はもちろん、まだしばらくは使い続けるという物も、夏の終りのこのタイミングで、ぜひ一度お手入れしてください。
そこで今回は、革製品の上手なお手入れ方法をご紹介します。
海外の調査によれば、毎日使っているバッグを調べたところ、数センチ四方に1万種類もの細菌が潜んでいたのだそう。素材では革製のものにもっとも菌が多く、中でも持ち手、バッグの底、バッグの中などに菌がたくさんいたそうです。バッグは手で触り、あちこちに持ち運び、さまざまなところに無造作に置くので、多様な汚れが付着しています。また夏のバッグの中は熱や湿気がこもることから、かっこうの菌の温床に。
バッグを衛生的に保つための方法として、「汚れた手でさわらない」「むやみやたらな所に置かない」「バッグの中に食べ物を入れない」を挙げている人もいますが、これを実現するのは難しいもの。であれば、私たちにできる最良の方策は「こまめにキレイにする」こと。バッグのお手入れを定期的に行なうことは、オシャレの面からだけでなく、衛生面からもマルヒツなのです。
革のバッグはデリケート。ゴシゴシこすったりせず、丁寧にお手入れしましょう。
バッグの中身を全部出し、小ぶりなブラシで汚れを掻きだすように、表、中ともにブラシをかけます。
持ち手の部分、金具のまわりなどは特に丁寧に行ないます。
洗濯済みのウールの靴下などを、手にグローブのようにはめて拭くと、細かい部分も拭きやすくなります。
全体にベタベタとするような時や、目立つ汚れがある時は、革用のクリーナーで拭いていきます。
革の種類によって最適なクリーナーが違ってくるので、バッグを買った時の取扱説明書を保管していれば、必ず目を通してください。わからない時には、お買い求めの専門店に相談しましょう。
クリームは少しずつつけて、まずは目立ちにくく、よごれがひどいバッグの底で試し拭きします。
OKなようなら、新しい布にかえて、持ち手や外側を拭いていきましょう。
バッグの内側に別布が張ってあったり、合成繊維が使われている場合があります。その時は市販の除菌ウェットシートで拭くのもおすすめ。持ち手が異素材の場合も同様にしてベタベタ汚れを拭きとれます。
お手入れした後は陰干しします。除菌拭きなどをした場合は、特にしっかりと水分を乾かしておきましょう。
もちろん、バッグの保管にも注意が必要です。バッグを買った時についてくる袋の中には、通気性があまり良くないものもあります。ちょうど良いのが服やバッグを買った時にショップで包んでくれる不織布。ホコリはよけるけれど、空気は通すという状態で保管するのがコツです。
手でベタベタ触り続けているのは、財布や名刺入れなども同じ。基本的にはバッグと同じ方法で汚れや菌を小まめに落としておきましょう。また見逃しがちなのがベルトの汚れです。夏は汗がお腹まわりにたまりやすく、ベルトにまでしみ込んでいることが。クリームなどでしっかりとお手入れし、バックルは乾いた布で磨いておくとツヤが出ます。
夏の間に革小物につけてしまった手あかや汚れなどをそのままにしておくと、シミになったり退色の原因になったりします。お気に入りの小物を長く使うためにも、こまめにお手入れし、清潔にキレイに保つようにしましょう。またお手入れするついでに、バッグや財布、名刺入れの中身の整理をして、詰め込み過ぎを防ぐことも、型くずれを防ぐために役立ちます。ぜひ習慣にしてみてください。